肝臓がんのステージ分類法

肝臓がんは進行度合いによって、ステージⅠ～Ⅳに分類されます。進行度の分類方法は、

がんの大きさが直径２cm以下
がんが1個のみ
血管侵襲（がんが血管の中に入り込んでいる状態）がない

の3項目にあてはまる場合はステージⅠ、2項目にあてはまる場合はステージⅡ、1項目だけ当てはまる場合はステージⅢ、どの項目にも合致しない、またリンパ節転移や遠隔転移がある場合はステージⅣと認定されます。

肝臓がんは進行度が高くなると自覚症状が大きくなり、生存率もだんだん低くなっていきますので、自覚症状が少ないうちに見つけられるよう、定期的に検診を受けるようにしましょう。

肝臓がんにはどんな治療法がある？

肝臓がんの代表的な治療法をご紹介します。

切除手術

切除手術
最も確実な治療法とされるが臓器に対する影響が大きい
肝臓がんの治療法の中でも、いちばん優先されるのが、がん細胞の摘出手術です。肝臓を蝕み、肝機能を著しく低下させている病巣をまるごと切り取るため、他の治療法より確実性が高い反面、身体への負担も大きい方法。また再発率が高い肝臓がんの場合、手術が適用されないケースも多いと言われています。

出典：肝臓がんを治したい・改善したい人のための情報サイト

肝臓がんもほかのがんと同じように、病気の原因である眼を切除して取り除くのが確実な治療法です。ただ胃がんや大腸がんなどと違って内視鏡での治療ができないため、患者さんに負担のかかる手術は避けられません。

ラジオ波焼灼療法

ラジオ波焼灼療法
特殊な針を体外から肝がんへ挿し込み、通電することにでその針の先端部分から熱が発生し、がんを焼灼する治療法です。通常は、超音波をガイドに行いますが、CTや腹腔鏡、開腹下などで行うこともあります。一般にがんの大きさは3cmより小さく、がんの個数は3個以下の小型肝がんが対象となります。

出典：香川労災病院

がんの大きさが小さく、個数も少ない小型の肝臓がんなら、針をがんの部分に差し込んでがんを焼灼する治療法を用いることができます。こうした穿刺療法は、身体にかかる負担が小さいのが利点ですが、適用できるがんの大きさが決まっている、がんが取り切れない可能性があるなどのデメリットもあります。

陽子線治療

陽子線治療は、体外から陽子線を肝細胞がんに集中して照射する方法で、治療中の体の負担が小さく、手術に匹敵する治療成績が報告されています。

出典：福井県立病院

陽子線治療は、陽子線を使った放射線治療の一種で、肝臓の一部にだけ放射することができるので安全で手術に匹敵する効果があり、肝臓を切除しなくてもいいというメリットの多い治療法です。ただ、陽子線治療が可能な肝臓がんかどうかにはいくつかの条件があります。

肝臓がんの治療は状態によって異なる

肝臓がんの治療は種類が多いですが、希望する治療法が適用できるかどうかがんの状態によって限られてしまいます。がんが小さければ選べる選択肢も増えるので、やはり早期発見が大きなカギとなるでしょう。

肝臓がんのステージによる違いとは